カリキュラム(助産学科)
助産学科の概要
母子を取り巻く社会情勢の変化に伴い、母子とその家族のニーズは多様化しています。社会の要請に応えられる専門職として、助産師に期待される役割は増大しています。医師をはじめ、関連職種との連携・協働の中で、助産師としての信念や価値観に基づいて意思決定し、主体的に役割を果たすことができるような教育課程となっています。看護学科からの推薦入試制度があります。
卒業時に取得できる資格
- 助産師国家試験受験資格
- 受胎調整実地指導員認定講習修了
- 新生児蘇生法Aコース修了
教育の特徴 ~実践力が身につく教育方法の取り組み~
助産学科では臨床能力の確実な獲得を目指して、さまざまな教育方法に取り組んでいます。
取り組み1:助産の臨床推論教育
臨床推論とは、目の前の状況で何が起こっているのか、最優先すべき問題は何かを考えながら行動する臨床下の思考プロセス、つまり、専門職が診断を行う時の思考プロセスのことをいいます。
臨床では、正確に、素早く診断ができることが求められます。とくに、分娩期の診断はスピ―ドが求められるので、十分なトレーニングを積む必要があります。本校では、実習開始までに診断力の一定レベルの到達をめざした「臨床推論学習プログラム」を取り入れています。
<授業風景>


<学生の感想>
臨床では、正確に、素早く診断ができることが求められます。とくに、分娩期の診断はスピ―ドが求められるので、十分なトレーニングを積む必要があります。本校では、実習開始までに診断力の一定レベルの到達をめざした「臨床推論学習プログラム」を取り入れています。
| 第1段階 知識整理 |
第2段階 臨床思考 |
第3段階 統合 |
第4段階 応用 |
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|---|---|---|---|---|
| 時間 | 4H | 2H | 4H | 2H |
| 事例 | 正常分娩 | 分娩進行が早い (経産婦の推論) |
異常分娩 | |
| 初産 | 1回経産 | 3回経産 | 初産 | |
| 前期破水 | - | 早期破水 | 回旋異常 | |
| 焦点 | 初期診断 | 仮説生成 初期診断 |
分娩進行 の判断 |
異常判断 |
| 場面 | 入院場面 | 電話場面 入院場面 |
電話~分娩 リアルタイム |
入院~ 分娩遷延 |
| 方法 | グループ学習 | シミュレーション | 全体討議 | |
<授業風景>


<学生の感想>
- 実際にシミュレーションしてみることで、どのような場面で、どこまでの診断をしておかなければならないのか、イメージできた。
- 迅速さ、正確な診断が必要なことがよく理解できた。
- シミュレーションを通して、電話場面や来院時の診察項目や方法についてわかった。実習前に自分なりに整理しておきたい。
- 問診しながら記録する力をもっとつけなければならないと感じた。
- シミュレーションをしてみて、分娩進行を予測するために内診を行わなくても、産婦の訴えや外診などから必要な情報が得られることがわかった。
取り組み2:実習前のOSCE(オスキー)
OSCEは、判断力・技術力・マナーなど実際の現場で必要とされる臨床技能の習得を、適正に評価する方法として注目され、実習前や卒業前に行う教育機関が増えつつあります。 本校でも、妊婦健診など、実習前のOSCEの取り組みを始めています。
※OSCE:Objective Structure Clinical Examination(客観的臨床能力試験)
<妊婦健診ステーション>
妊娠34週の模擬妊婦に対して健康診査を行う(所要10分)

<診断記述ステーション>
妊婦健診の結果、診断を記述する(所要10分)

<学生の感想>
※OSCE:Objective Structure Clinical Examination(客観的臨床能力試験)
<妊婦健診ステーション>
妊娠34週の模擬妊婦に対して健康診査を行う(所要10分)

<診断記述ステーション>
妊婦健診の結果、診断を記述する(所要10分)

<学生の感想>
- OSCEを実施してよかった。自身のトレーニングになり、考える力やその場での判断力も養われると思う。
- 実際の妊婦健診のようで自分の未熟さがよくわかった。すごく良い授業だと思う。練習では気づかなかった課題を見つけることができた。
- 実施とその後のリフレクションによって学びが深まった。
- 実習前に実施することで課題を見つけて練習することができると思う。
年間スケジュール
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期 |
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第1学期 |
4月 |
入学式/健康診断/学生自治会親睦会 |
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5月 |
学生フォーラム/防火訓練 |
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6月 |
分娩介助技術演習、新生児の診察法、新生児蘇生法演習、超音波画像診断演習 |
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7月 |
臨地実習開始(妊娠期、分娩期、産褥期・新生児、継続事例) |
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8月 |
夏季休業 |
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9月 |
学会参加/学生祭 |
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第2学期 |
10月 |
(分娩オンコール実習継続) |
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11月 |
(分娩オンコール実習継続) |
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12月 |
(分娩オンコール実習継続) |
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1月 |
助産学研究発表 |
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2月 |
助産師国家試験 |
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3月 |
卒業式/謝恩会 |
授業期間・授業時間
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学期区分 |
ターム |
授業期間 |
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第1学期 |
第1ターム |
4月1日~9月31日 |
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第2学期 |
第2ターム |
10月1日~3月31日 |
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1時間目 |
2時間目 |
3時間目 |
4時間目 |
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9:00~10:30 |
10:45~12:15 |
13:10~14:40 |
14:55~16:25 |
カリキュラム学科進度表
実務経験一覧
シラバス一覧
実習
実習目的
臨地実習において助産の理論と実践の統合をはかり、助産師として必要な知識・技術・態度を修得する。また、最新の科学的根拠に基づく的確な助産過程を展開できる能力を獲得する。臨地での経験を自ら意味づけし、助産師としての責務を自覚しアイデンティティの確立を目指す。
実習目標
- 母子のおかれている状況を理解し、周産期にある対象を統合的に理解する。
- 助産診断に基づく自律した助産ケアの実践が実践できる。
- 性と生殖に関する女性とそのパートナーおよび子どもの健康課題に関連する支援が実践できる基礎的能力を養う。
- 助産師の専門職としての役割と多職種との連携が理解できる。
- 臨地実習での経験を通し、助産師に必要な倫理観を培う。
- 専門職としての役割と責務を自覚し、継続的に学習し助産を探求できる。