乳がん - 外科(乳腺・甲状腺)
乳がんの現状は?
予防できるの?
1.食生活と乳癌には関係がある。
- 肥満は? ⇒×
- アルコール飲料は? ⇒ ×
- 健康食品やサプリメントは? ⇒不明
2.生活習慣は関連するの?
- 喫煙と乳癌は ⇒×
- 夜間勤務や不規則な時間帯の勤務は?⇒×
- 夜勤の機会の多い女性は乳癌発病のリスクが1.5倍高まる可能性がある。
- 運動は? ⇒○
- ストレスは? ⇒不明。
- 性格 ⇒関連がない。
3.更年期障害の治療に用いられるホルモン補充療法や、経口避妊薬(ピル)は?
乳癌の発病リスクをわずかながら高めます。その度合いはわずかなので、それらを使用することによる利益とのバランスを考える必要があります。
遺伝するの?
乳がんと遺伝
- 乳がんの5~10%は遺伝性。
- 家系内に乳癌の患者がいる女性は?
- ⇒親・子・姉妹に乳癌があると、いない場合と比べてリスクは2倍以上。
がん遺伝子を持っていた場合、実際にがんになるのは65~74%
遺伝性乳癌を予防することができますか?
⇒予防のために乳房や卵巣を切除したり、ホルモン剤を服用することで、乳癌発病のリスクが低くなることがわかっています。
乳がんになりやすい人
- 妊娠・出産歴がない。
- 第一子の後。
- 母乳を与えない。
- 初経年齢(月経が始まった年齢)が低い。
- 閉経年齢が高い。
- ホルモン療法(エストロゲン製剤、ピル等)を受けている。
- 女性化乳房(男性の場合)。
- 高脂肪の食事
- 飲酒
- 喫煙
- シフトワークによる不規則な生活 など
乳癌のできかた
必要な検査は?
マンモグラフィー(ちょっと痛い)
超音波検査
細胞診(1個1個の細胞を調べる)
生検(組織をまるごと調べる)
乳がんのひろがりを調べる(MRI、CT)
治療期間
乳がんの治療
乳がんの治療は原則的には外科療法であり、化学療法や放射線療法、分子標的薬、ホルモン剤が併用されることも多い。
乳房切除術
乳房温存術
センチネルリンパ節生検(SNB)
手術方法の移り変わり
化学療法は効くのか? 死亡率
放射線療法をするのは?
- 乳房温存術後の乳房照射
- 乳房切除術を行った局所進行例に対する術後照射(例:腋窩リンパ節転移陽性例)
- 手術を施行しない局所進行乳癌に対する乳房および所属リンパ節照射
- 再発・転移巣に対する照射
a. 局所・領域再発
b. 骨転移
c. 脳転移・癌性髄膜炎 など
温存療法における乳房照射
もし再発したら… ?
どのくらい再発するのか(リンパ節転移について)
良い病院、良い先生にかかりたい!
- 医師 26万人
- 外科 2.1万人(8.2%)
- 形成外科 2000人(0.7%)
- 乳癌学会 9846人
- そのうち外科医 6741人
- 乳腺専門医 1334人
- 岡山県 28人
専門医の数
- 外科 21275人
- 消化器外科 5747人
- 心臓血管外科 1880人
- 呼吸器外科 1315人
- 乳腺 1334人
- 小児外科 593人
- 内分泌・甲状腺外科 375人
専門医は良い医者なのか?
専門医が2人以上いる病院
- 岡山大学 8人
- 川崎医科大学 6人
- 岡山医療センター 4人
- おおもと 2人
- 岡山済生会 2人
- 岡山日赤 2人
専門家同士で相談できる環境が大事
腕の良い医者は?
- 手術 2時間
- 化学療法 3k~6ヶ月
- 放射線 1ヶ月
- 分子標的薬 1年
- ホルモン剤 5年
いろんな武器を使いこなして がんと闘う
いま、できることは?
乳がんは予防できません。
- いろいろな原因によって、乳癌が生まれますが、それを完全に取り去り、予防することは困難です。
- 小さいうちに見つけて、治療するしかないのです。
- そのために…….
やはり検診をするのが賢明
- 早期発見をして死亡率を下げることが可能
- マンモグラフィ検査を受ける
- 40歳以上の方で1年に一回が理想である!
マンモグラフィの使用により死亡率が下がった
岡山県の現状
- 人口 196万人
- 医師 5504人
- 乳腺専門医 28人
- 乳マンモグラフィ読影医 177人
マンモグラフィによる被曝が心配ですが….
- マンモグラフィの実効線量は
0.05~0.12ミリシーベルト
心配ない 自然放射線の1/20
ただし、妊娠中は控えるべき - 普段の暮らしで、1年間で 2.4ミリシーベルトの自然放射線を受けている
- 乳房のしこり、隆起(新たにできたもの)
- 乳房の陥凹(新たにできた「えくぼ」)
- 血性乳汁
- 脇の下のリンパ節を触れる など
乳房のしこりは全てがんですか?
- 乳腺症 約3/4
- 線維腺腫 約8%
- 乳がん 約5%
- 乳腺炎 数%
しこりの95%は良性です
乳腺症の人は乳がんになりやすい?
乳腺症は女性ホルモンが関係する良性の疾患です。
乳腺症が乳がんになったり、乳腺症の人が乳がんになりやすいということはありませんが、がんと似たしこり状の症状を示すことなどがあり、がんと紛らわしい場合も。異常に気づいたら自己判断をせず、婦人科ではなく、乳腺外科を受診しましょう。
40代乳がん検診での偽陽性率と発見率