岡山医療センターのHPを閲覧して頂きましてありがとうございます。
令和6年4月1日付で独立行政法人国立病院機構岡山医療センターの院長を拝命致しました、柴山卓夫と申します。誌面にてご挨拶申し上げます。私の岡山医療センターとの出会いは昭和62年で、当時南方にありました国立岡山病院での内科研修に始まります。研修中は現在もご活躍の多くの先生方にご指導頂き、私の医師としての基盤が出来上がったと思っています。その後、平成25年に呼吸器内科医長として赴任し、11年が経ちました。この間、医師会及び連携医療機関の先生方を初め、行政、福祉の関係の皆様方には大変お世話になりました。この場をお借りしては御礼申し上げます。
当院は、昭和20年に陸軍病院を前身とし、国立岡山病院として岡山市伊福町に開院、その後、昭和36年に南方に移転しました。さらに平成13年に当地田益に国立病院岡山医療センターとして移転後、平成16年に独立行政法人国立病院機構岡山医療センターと名称変更致しました。
診療は急性期高度医療を軸とし、臨床研究、教育・人材育成にも力を注いでいます。地域医療支援病院、地域がん診療連携拠点病院、総合周産期母子医療センター、がんゲノム医療連携病院として、また国立病院機構として政策医療(がん、脳卒中、急性心筋梗塞、糖尿病、救急医療、災害時医療、周産期医療、小児医療)、移植医療(腎移植、骨髄移植)、運動器医療、難病医療などに対する高度な急性期医療を提供しています。特に外科系診療におきましては、昨年11月より内視鏡手術支援ロボット「ダ・ヴィンチXiシステム」を用いたロボット支援手術を開始しています。既に、前立腺摘出手術、直腸切除術、肺切除術が実施され、安全に行われました。今後は結腸切除術、胃切除術等へも広げて参ります。
研究では、臨床研究部を有し、数多くの共同研究や治験を実施し、先進医療の開発に貢献しています。また、教育・人材育成においては、岡山看護助産学校を併設し、良質な看護師、助産師の育成に努めるとともに、全職種において国立病院機構内外の研修等へ積極的に参加しレベルアップを図っており、複数の全国研修会を主催するなど、安心安全な医療を推進しています。
また、地域災害拠点病院、原子力災害拠点病院に指定されており、平成30年の西日本豪雨や令和2年の熊本豪雨、本年1月の能登半島地震へのDMATの派遣や国立病院機構独自の医療班の派遣など、災害時医療においてもその役割を果たしています。
当院の理念は、「今、あなたに、信頼される病院」-病める人への献身、医の倫理に基づく医療への精進と貢献-です。私たちは地域に求められ、地域を支える病院で在りたいと願っております。令和2年から始まったコロナ禍におきましても、当院の救急外来機能を活用し、新型コロナウイルス患者に対応致しました。特に他院では受け入れが難しい小児や妊婦の積極的に受け入れ、関係各所よりたくさんの感謝を頂きました。今後も地域の方々や連携医療機関様の安心を支えるために、24時間対応の救急外来診療、小児周産期医療を維持し、発展させてゆきたいと考えています。
今般、働き方改革による労働時間の上限規制など、病院医療を取り巻く環境は益々厳しくなっていますが、地域医療への貢献を第一として、地域の中核病院としての役割を果たすため、職員一丸となって努力して参ります。
今後とも、温かいご支援、ご協力を宜しくお願い申し上げます。