院内感染とは「病院内で体に侵入した細菌やウイルスなどの病原体でおきる感染症のこと」と定義されています。現在当病院に入院されている患者様は、原疾患・手術・治療・高齢などのため体の抵抗力が低下されている方が多くなっており、通常では病気を起こさない微生物による感染症や抗生物質が効きにくい菌による感染症の危険性が増えているのが現状です。
入院によって新たな感染症に罹患することは、本来必要な治療以外の治療が必要になってしまい、患者様には大変な不利益をもたらします。また血液がついた針などを刺してしまって医療従事者が肝炎などを起こしてしまうことも院内感染に含まれます。そのため、院内感染対策は病院内における患者様と職員を守る医療安全対策とも深く関連し、安全な医療の提供と信頼を確保するための重要なポイントとなります。
当院では、対策方針を決定する院内感染対策委員会を設置し、総合窓口としての院内感染対策室、さらにその実働組織として院内感染対策チームICT(Infection Countrol Team)を組織し、活動を続けております。
また薬剤耐性菌対策として抗菌薬適正使用の推進を支援するため、感染対策室内に抗菌約適正使用推進支援チーム(AST:Antimicrobial Stewardship Team)を設置、支援活動を行っている。
感染対策室は認定感染制御医師(ICD)である医師を室長とし、認定感染制御看護師(ICN)・診療部門代表医師・細菌検査担当技師・薬剤師など各部署からの実務者で構成されており、決定機関である院内感染対策委員会を補佐し、部署の垣根を越えた迅速な活動を目指しています。また実際の感染対策の実施には対策室のメンバーに加え各病棟のリンクナース(LNs)を含めたICTが活動しています。
認定感染制御医師(ICD) | (室長) |
認定感染制御看護師(ICN) | (副室長) |
診療部門代表医師 | |
細菌検査担当技師 | |
薬剤師 |