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小児外科

スタッフの紹介

診療科紹介

当科は、数十年にわたって中国地方東部の小児外科医療を担ってきました。現在も、岡山県のみならず周辺県からも多数の小児外科・小児泌尿器科疾患の患児を受け入れています。当院で加療する疾患群には様々な疾患が含まれますが、小児外科指導医・小児泌尿器科認定医の指導の下に、専門的な診療・治療を行っています。

22時までは小児外科医が小児の外科的救急への対応のため院内に待機し、それ以降でも小児外科疾患に対しては当番小児外科医が24時間対応しております。

また、当院は岡山県の周産期医療の中心を担うべく、総合周産期母子センターの1つに指定され、当科でも胎児診断・治療への参加や新生児外科疾患の手術を数多く行っています。

新生児医療

充実した産科、新生児科の協力の下、当科では数多くの新生児手術を行っています。

多くの新生児疾患が、『助かって当たり前』の時代になってきました。我々は命を助けるのは当然のこと、治療を必要とする子供たちの美容的な側面にも配慮しながら、将来にわたって問題の生じない手術を行うことが重要と考えています。

新生児手術数は年間20-30例であり中四国では最も症例数の多い施設の1つです。

肝胆道系疾患

小児の肝・胆道疾患の代表的なものには、胆道閉鎖症、先天性胆道拡張症があります。特に胆道閉鎖症は手術だけでなく、診断、術後管理がその後の予後に重大な影響を与えます。早期診断のためにも新生児期の便の色の観察は重要です。便の色が、白っぽい場合は検査が必要です。当院は多くの診療実績を有し、良好な成績を得ております。

泌尿器系疾患

2名の小児泌尿器科認定医を有し、膀胱尿管逆流症、水腎症、尿道下裂など数多くの小児泌尿器科手術を行っています。膀胱尿管逆流症では、皮膚を切らない内視鏡手術も積極的に行っています。また総排泄腔遺残、総排泄腔外反など、治療に小児外科、小児泌尿器科両方の知識と技術を必要とする疾患の治療経験も豊富です。

悪性固形腫瘍

小児の腫瘍には手術のみならず化学療法、放射線療法を組み合わせた集学的治療が必要です。当科では小児がん認定外科医1名を有し、国内の神経芽細胞腫、腎芽腫、肝芽腫などの研究グループの治療方針に基づいた治療を行っております。

 

診療疾患

1. 頭頚部

前耳瘻孔
副耳
舌小帯短縮症
正中頚嚢胞
側頚瘻
梨状窩瘻
リンパ管腫
血管腫

2. 気道・胸部

喉頭閉鎖症
喉頭軟化症
気管軟化症
先天性気管狭窄症
嚢胞性肺疾患
肺分画症
先天性横隔膜ヘルニア
漏斗胸
異物誤嚥
血管輪
誤炎性肺炎

3. 食道

異物誤飲
先天性食道閉鎖
食道狭窄症
胃食道逆流症
食道アカラシア
食道裂孔ヘルニア
食道静脈瘤
 

4. 腹部消化管

胃・十二指腸潰瘍
胃軸捻転
肥厚性幽門狭窄症
腸閉鎖
消化管穿孔
腸回転異常症・中腸軸捻転
消化管重複症
メッケル憩室
腸閉塞
ヒルシュスプルング病
直腸肛門奇形
急性虫垂炎
壊死性腸炎
胎便性腹膜炎
炎症性腸疾患
消化管ポリープ
便秘症
肛門周囲膿瘍・痔瘻
 

5. 肝・胆・膵・脾

胆道閉鎖症
先天性胆道拡張症
胆石症
門脈圧亢進症
膵炎
膵嚢胞
脾腫
 

6. 腹壁・鼠径部

臍ヘルニア
臍帯ヘルニア
腹壁破裂
尿膜管遺残
鼠径ヘルニア
陰嚢水腫

7. 泌尿生殖器疾患

停留精巣
精巣捻転
水腎症
膀胱尿管逆流症
尿道下裂
性分化異常
尿生殖洞遺残
膣閉鎖症
膣欠損症

8. 腫瘍

神経芽細胞腫
腎腫瘍
肝腫瘍
 
胚細胞性腫瘍
横紋筋肉腫
 
 

診療実績(過去10年)


これ以外にも気管支鏡・膀胱鏡検査なども行っております。


安全で確実、できるだけ子供たちの負担にならない、術後の機能を重視した手術が我々の目標です。そして、重篤なハンディキャップを持っているこども達でも、その子の能力が少しでも損なわれないように、こども達の成人した姿を意識しながら治療に当たっています。

 
・特集診療科紹介 小児外科(ザ ジャーナルVol.15 No.1より抜粋)(PDF形式)