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産科・婦人科                妊娠と薬外来について

スタッフの紹介

産科の特徴

総合周産期センター

当院は平成17年より「総合周産期母子医療センター」の指定を受けており(2022年4月時点で岡山県では2施設)、新生児科、小児外科と協力しながら、麻酔科をはじめ、内科や外科など関係各科のバックアップのもと、24時間体制で母体、胎児、新生児の医療に携わっています。岡山県内はもちろん、周辺地域からの母体搬送や患者紹介を受け、合併症のあるハイリスク妊婦や新生児医療が必要な症例の対応を積極的に行っています。


地域施設との連携

合併症のある妊婦さん、多胎妊娠の妊婦さん、切迫流産・早産の妊婦さん、胎児異常の疑いがある妊婦さんなどを地域の病院やクリニックからご紹介いただき、当科にて診療を行っています。また、ハイリスクではない妊婦さんや、県内・県外からの里帰り出産もひろく受け入れています。
*地域連携枠で予約を取得していただくとスムーズですが、予約外診療も対応しております。お問合せください。
*現在、新型コロナ感染症流行のため、里帰り出産を希望される場合には妊娠25週までに一度ご連絡いただくと安心です。


NIPT(無侵襲的出生前遺伝学的検査)基幹施設

当院は2022年7月に日本医学会からNIPT施設認証においてNIPT基幹施設に認定され、当院でNIPTを行うことができるようになりました。妊婦さんや胎児のリスクは個々に違うので、妊婦さんに寄り添った診療ができるよう心がけています。ご希望のかたは出生前診断外来を受診してください。


当科での分娩について

自然分娩

できるだけ自然の経過で、元気な赤ちゃんを産んでいただけるように、スタッフ一同協力して業務にあたっています。

分娩中は、バースプラン(妊婦さんやご家族が希望されるようなお産)にそえるようにご相談させて頂きながら、少しでもリラックスして過ごすことができるように、陣痛中の過ごし方や呼吸法などをお伝えします。 産後は分娩直後から赤ちゃんを抱っこするSTS(early skin to skin contact)を行うことができます。

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2023年5月から立ち会い出産を再開いたします。 外来の付き添いは、これまでと同様に、お子様も含めて可能です。(2023年5月時点)。

  • ・立ち会い出産を行わない妊婦さんでも安心して頂けるよう、分娩中は助産師やスタッフからの声かけや付き添いをより頻回に行っています。
  • ・分娩経過の中で、痛みを和らげる和痛分娩(硬膜外無痛分娩とは違います)をご提案させていただくこともあります。

*STSは赤ちゃんの安全確保のため、呼吸モニターを装着し観察させて頂きます。

ハイリスク分娩への対応

帝王切開後経腟分娩

帝王切開後妊娠の妊婦さんは、妊娠経過が順調であれば、通常通りに妊婦健診を受診していただきます。当科では帝王切開後経腟分娩を行っており、患者様のご希望と当科で提示する条件が合えば陣痛発来を待って経腟分娩を行うことができます。


多胎分娩

当科では多胎外来(リンクへ)を設置しており、通常の健診よりも時間をかけて胎児発育や切迫早産徴候の有無を診察しています。外来通院の頻度や管理入院なども単胎の妊婦さんよりも慎重に対応させて頂いております。 双胎(ふたご)の分娩は、帝王切開分娩、経腟分娩を行っています。品胎(みつご)以上の多胎は帝王切開分娩です。
*双胎経腟分娩については、安全のために、胎児の向きや胎児の大きさなどの基準を設けた上で行っています。


無痛分娩

合併症があるなどの理由で陣痛による負荷を軽減させたほうがよい(ハイリスク)妊婦さん、無痛分娩のご希望のある妊婦さんには、相談のうえ無痛分娩(硬膜外麻酔併用分娩)を行います。当院では麻酔科医師が硬膜外麻酔を行っています。


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各種外来、出生前診断

出生前診断外来、NIPT基幹施設

出生前診断についての専門医によるカウンセリング、検査を行っています。赤ちゃんの疾患リスクは妊婦さんによって違います。一言で出生前検査といっても、検査で分かることやコストはさまざまですので、当科では妊婦さんに合わせたカウンセリングを心がけています。

当院は2022年7月に日本医学会からNIPT施設認証においてNIPT基幹施設に認定されました。当科に通院中の患者様以外でも、ご希望があれば出生前診断外来のカウンセリングやNIPTを行うことができます。また基幹施設として、NIPT連携施設からのご紹介やご相談を受け入れています。
*出生前診断外来は完全予約制です。お問合せください。
*NIPT:無侵襲的出生前遺伝学的検査


多胎外来

双胎(ふたご)、品胎(みつご)など多胎の妊婦さんを診察しています。当院では年間約40人の多胎妊婦さんが出産をされています(2022年)。
多胎妊娠では、切迫早産、妊娠高血圧症候群、胎児発育不全などの妊娠合併症のリスクが高くなるため、専門の外来を設けてより細やかな診察を行っています。
当院では赤ちゃんの向きや大きさなどの条件が整えば双胎の経腟分娩にも対応しています。


妊娠と薬の外来

当院は妊娠と薬情報センターの拠点病院です。薬剤の赤ちゃんへの影響や授乳への影響について専門の産科医師と薬剤師がご説明します。(妊娠と薬の外来リンクへ)


マタニティクラス(母親学級)

当科ではオンラインで母親学級(リンクへ)を開催しています。ご希望の方は外来受診時に申し出てください。オンラインクラスのほかに外来で視聴できるDVDを用意しておりますので、妊婦健診等の待ち時間を利用して視聴していただくことができます。


妊婦健診、産後健診

リンクへ


子育て支援センター(乳房外来、乳腺炎外来)

乳腺炎やそのほかの乳房トラブル、授乳についてのご相談をお受けしています。 当院以外で分娩された方も受診することができます。
*完全予約制です。緊急受診を希望される場合はお問合せください。


妊婦健診のながれ

妊婦健診のスケジュール

妊婦健診のスケジュールはあくまでも目安です。
妊婦さんによって受診や検査の予定が変わることがありますのでご理解ください。


妊娠4-15週

妊娠反応検査陽性、他院やクリニックで妊娠を確認されたなど、妊娠が分かったら産科外来を受診してください。合併症などない妊婦さんも受け入れています。紹介があるとよりスムーズですが、予約がなくても受診することができます。
受診されたら、超音波検査で妊娠されていることや大まかな週数を確認します。
妊娠9-11週ころに分娩予定日を決定します。母子手帳を交付していただき、妊娠初期検査(採血、子宮頸部細胞診)を行います。
妊娠初期は4週間ごとの健診です。切迫流産の方、流産や早産の既往のある方、合併症のある方、つわりが重い方などは個々に相談させて頂きます。


妊娠16-22週

つわり症状や妊娠初期の出血が落ち着いて体調が安定してくる時期です。早いと妊娠20週ころから小さな胎動を感じます。
妊娠18-22週ころに超音波による胎児スクリーニング検査を行います。胎児の発育、胎盤の位置、切迫流産の有無などを観察します。
*胎児スクリーニングでは通常の超音波検査よりも詳しく胎児の状態を観察します。当科では20週前後と26週前後にスクリーニングを行います。通常の健診よりも時間をかけて超音波検査をしますが、胎児超音波検査で判明する疾患は胎児異常のごく一部にすぎず、このスクリーニング検査もすべての胎児異常がわかる検査ではありません。


妊娠23-35週

妊娠24週ころから2週間ごとの妊婦健診です。
妊娠26週前後で胎児スクリーニング検査を行います。


妊娠36-42週

妊娠10か月に入ります。
子宮収縮が増え、産徴様出血(おしるし)を認める場合もあります。
お腹の張りが規則的になる、破水するなどの場合には病院(妊娠37週以降は産科病棟)に連絡をしてください。
妊娠37週からは1週間ごとの妊婦健診です。

助産指導

妊婦健診のときに、助産師が妊娠中の過ごし方や当院での分娩についてご説明いたします。妊娠、出産、産後のことで心配なことや困っていることがあれば遠慮なくお伝えください。また、外来で待ち時間を利用してマタニティクラスのDVDを視聴することができます。是非ご家族も一緒に視聴してください。

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産後健診

産後2週間、産後1か月で産後健診を行います。
産後2週間健診ではお母さんの体調、赤ちゃんの発育、おっぱいや授乳の様子などをみさせていただきます。
産後1か月健診では産科医師が産後診察、小児科医師が赤ちゃんの診察を行います。助産師の問診、診察も行いますので、産後の体調、精神状態や育児、授乳の相談があるかたはお伝えください。
産後健診以外でも、乳腺炎になったとき、授乳や赤ちゃんとの生活に不安や質問があるときには、子育て支援センター(リンクへ)を受診していただくことができます。
子育て支援センターは他の病院で分娩した方も受け入れております。


母乳育児支援

当院は1991年にWHO(世界保健機構)とUNICEF(国連自動基金)から「赤ちゃんに優しい病院(Baby Friendly Hospital)」に認定され、これまで出産後のお母さんと赤ちゃんが母乳育児や子育てをスタートする支援を続けてきました。当院はハイリスク妊婦さんも多いため、必要に応じて新生児科スタッフや薬剤師なども含めた多職種でのサポートを行っています。br>