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総合診療科

スタッフの紹介


概要

総合診療科とは、特定の臓器や疾患体系にとらわれず、幅広い領域について総合的かつ高度な診療能力を有する診療科です。特定の臓器体系について組織・分子のレベルまでより深く診ていくのが専門診療科であり、問題のある臓器から、個人やその家族までを診療の対象とするのが総合診療科であるともいえます。

当院の総合診療科は、1999年に救急診療の充実、どの診療科にも属さない患者様の診療、外来での他診療科との連携、そして若手医師への教育の必要性から前身である一般内科として開設されました。2004年に現在の田益へ移転した際に、正式に総合診療科という名称を掲げています。

2024年12月2日山陽新聞に当院総合診療科の紹介記事がありますので、ご参照ください。
『地域を支える~This is our mission』


当科の特徴

総合診療科という診療科は、基本の19領域の中で最後に加えられた比較的新しい診療科です。しかし『老若男女区別なく、全身を幅広く診る』というのは原初の医師像に回帰した姿とも考えられます。古くて新しい診療科なのです。

総合診療科の役割は、扱う医学的問題の広範さと多様性ですが、それに加え専門診療科との協同にあります。我々総合診療科と協力することで、専門診療科に十全に専門性を発揮してもらい、患者さんにより良い医療を提供することができると考えています。

また当院の総合診療科の特色は、救急科や感染症内科との強いつながりです。後述しますが、当科は急性期の患者さん、熱のある患者さんの診療に携わることが多く、入院している患者さんのほとんどは緊急入院であり、半数以上を感染症が占めています。高齢者の割合も多く、そういった患者さんは医療・医学的な正しさのみならず倫理面、医療経済な側面も重要であると考えています。御家族にとっても最適な選択ができるよう、皆で相談しながらより良い医療を提供できるよう心がけています。


医療関係者の皆様へ

患者さんの紹介については随時ご相談ください。

総合診療科の診療は、総合診療科単科で完結することもありますが、他の専門科と連携して診療することも少なくありません。ご紹介いただく際は、地域連携室を通していただくのが一番スムーズです。ご紹介の内容によっては曜日の調整をお願いすることもございます。ある程度日程に余裕をいただけると幸いです。緊急性のある場合は、救急外来への紹介をご検討お願いいたします。


患者さんへ

かかりつけの先生を通して予約をお願いします。当科の外来では、基本的に長期的なフォローアップはせず、急性期の問題が解決したところでかかりつけの先生の診療へ戻っていただいております。また、初診の患者さんが多いため、お一人お一人時間をかけて診療する傾向があります、多少の待ち時間がございますが、ご了承ください。

曜日別外来表
午前 服部 岩本
(再診のみ)
岩本 岡本 岡本
(再診のみ)

診療実績

総合診療科の診療内容は各内科専門領域に留まることなく、感染症・外科・整形外科・耳鼻科・皮膚科・老年科など多分野にわたった診療を行っています。総合病院の中で病院総合医として多くの専門診療科と共に、患者さんそれぞれの状況に合わせた最適な診療を提供しています。

総合診療科の主な病床は8A病棟ですが、救急患者さんを柔軟に受け入れるため、あらゆる病棟で、より多くの病床を運用しています。


2024年 総合診療科入院患者
総入院患者数 630人(女性 333人  男性 297人)
平均年齢(入院時) 78.05歳
平均在科日数 17日

図1 年齢別入院患者数 2024年 年齢別入院患者数 2024年のグラフ

図2 入院患者数推移
入院患者数推移のグラフ

総合診療科の入院患者さんは、様々な分野の疾患が混在するのが特徴ですが、感染症患者の割合はその中でも特筆して高くなっています。入院患者の6割を感染症患者が占めているばかりではなく、感染臓器も様々です。


図3 入院患者疾患内訳
入院患者疾患内訳のグラフ

図4 感染症疾患内訳
感染症疾患内訳のグラフ

医師募集

私たちは共に働く医師を探しています。


こんな方を待っています

・臨床研修終了し、総合診療領域へ進みたい
・専門医は取得したけど、もっと幅広い診療をしたい
・実家のクリニック/病院を継ぐために内科を一通り経験したい
・しばらく現場を離れていたので、臨床医としての勘を取り戻したい

募集内容

 ・総合診療科 常勤医師/ 総合診療科レジデント
 ・NHO岡山医療センター内科専門医研修プログラム 内科・総合診療科
 ・NHO岡山医療センター総合診療専門研修プログラム専攻医(日本専門医機構)
 ・病院総合診療専門研修プログラム専攻医(日本病院総合診療医学会)
 ・リカレント研修

☆感染症内科研修も可能です。
病院ホームページの募集要項
NHO岡山医療センター総合診療専門研修プログラム
病院総合診療専門研修プログラム

教育・研究活動

総合診療科は臨床研修医、内科専攻医への教育活動も重要視しています。総合診療科の診療の幅広さは様々な経験を積まなければならない若手医師の研鑽のために最適と考えています。また、当科の感染症内科との連携を生かして、感染症への対応についての教育も充実させています。

毎年、主に日本内科学会、日本プライマリケア連合学会、日本病院総合診療医学会での発表を行っています。


2024年10月 日本内科学会中国地方会
●『浸透圧性脱髄症候群の発症を阻止しえなかったBeer Potomaniaによる重症低Na血症の1例』 Junior Resident Award受賞 ●『結核性リンパ節炎との鑑別を要した猫ひっかき病の1例』
2025年3月 日本集中治療医学会学術集会
●『細菌性髄膜炎の治療中にセフトリアキソン脳症が疑われた透析患者の一例』

論文
●Infective Endocarditis With Origin in Orbital Vascular Malformation and Maxillary Sinusitis : A Case Report and Review of Four Patients in the Literature.Toshihiko Matsuo,Yoshitaka Iwamoto,Hironori Okamoto et al.Cureus.2024. ●Trends in the growing impact of group A Streptococcus infection on public health after COVID-19 pandemic : a multicentral observational study in Okayama , Japan.Shinnosuke Fukushima,Yoshitaka Iwamoto et al.Eur J Clin Microbiol Dis.2025 Feb. ●Adherence to and clinical utility of “quality indicators” for Staphylococcus aureus bacteremia : a retrospective,multicenter study.Shinnosuke Fukushima,Yoshitaka Iwamoto et al.Ifection.2024 Aug