感染症内科
スタッフの紹介
感染症内科の診療・活動について
感染症内科は感染症(疑い)患者さんの診断・治療に関する「感染症診療支援活動」を中心とした活動をしています。「感染症診療支援活動」とは当センターに入院中または受診された患者さんを対象に、各診療科の先生方から感染症(疑い)の診断や治療についての相談を受けたり、血液培養陽性検体など細菌検査結果から重症感染症と判断されたりした症例などについて、各科先生方と協力しながら診療に携わるという活動であります。具体的には患者さんの状態を主治医・担当医の先生方から伺い、病室・診察室へ赴き患者さんから話を聞き診察をし、適切と考えられる検査・治療の提案をさせていただいております。その後も患者さんの状態が落ち着くまで経過を診させていただいております。
2016年の感染症内科開設より、内科・外科に関わらず全ての診療科より相談をいただき、肺炎や尿路感染症など頻度の高い感染症から、海外渡航後感染症、性感染症、動物由来感染症など専門的な感染症まで診ております。相談等の件数は年間500件近くで推移しています。
薬剤耐性菌対策について
世界では抗菌薬の乱用による薬剤耐性菌の増加が問題となっており、我が国でも厚生労働省が主体となり薬剤耐性菌への取り組みが行われています。感染症内科は、院内の抗菌薬適正使用支援チーム(総合診療科医師、薬剤師、看護師、臨床検査技師)と一緒に抗菌薬の適正使用に取り組んでいます。
感染症教育について
総合診療科医師および臨床検査技師の方々と一緒に、平日毎朝、総合診療科入院中の症例を中心に各種培養検査として提出された検体を顕微鏡で観察しています。また 内科専攻医の先生が1カ月に1名ほど、感染症内科で研修をすることがあり、感染症教育にも力を入れております。当院は日本感染症学会認定研修施設であり、感染症専門医の育成にも注力しています。
最後に
岡山県内では当院感染症内科のような感染症診療支援活動を行っている医療機関は少なく、感染症診療支援活動を通して、今後も一人でも多くの感染症(疑い)患者さんの診療に携わるとともに、薬剤耐性菌対策および抗菌薬の適正使用の推進を行ってまいりたいと考えております。
・特集診療科紹介 感染症内科(ザ ジャーナルVoll.18
No.2より抜粋)(PDF形式)
業績
(論文発表)
・Fukushima S, Saito T, Iwamoto Y, et al. Trends in the growing impact of group A Streptococcus infection on public health after COVID-19 pandemic: a multicentral observational study in Okayama, Japan. Eur J Clin Microbiol Infect Dis. 2025;44(2):383-391.