当院では放射性医薬品を用いた以下の治療を実施しています。
甲状腺分化癌(乳頭癌・濾胞癌)の進行・転移例に対して、放射性ヨード(ヨード131)治療を行っています。当院では放射性医薬品を用いた治療を専門に行う病室が本館8階に2床あり、甲状腺がんに対する治療を年間約40例行っています。
治療ではあらかじめ専用病室へ入室していただき、放射性ヨードを含有したカプセル製剤を2錠内服します。内服後は、体内の放射能が基準値以下になるまで(平均3日間ほど)専用病室に滞在していただきます。入室前後を含めて、1週間ほどの入院で治療が完了します。
当院では放射性ヨードを用いたバセドウ病の治療も行っています。バセドウ病の治療は外来で完結するため、患者様のご負担も少なく治療を行うことができます。当院では年間10件ほど、バセドウ病のヨード治療を行っています。
去勢抵抗性前立腺がんとは、男性ホルモンの分泌を抑える治療を実施しても症状が悪化する前立腺がんのことです。当院では骨転移が確認された去勢抵抗線前立腺がんに対して、放射性ラジウムを用いた治療を行っています。
放射性ラジウム(ラジウム-223)は、骨の成分であるカルシウムと同じように骨に集まりやすい性質があり、注射で体内に送られると、代謝が活発になっているがんの骨転移巣に多く運ばれます。そして、そこから放出されるアルファ線が、骨に転移したがん細胞の増殖を抑えます。
薬剤の注射は、外来受診にて月に1回行います。投与の合間に泌尿器科に受診していただき、副作用などを確認しながら最大6回投与します。
患者様の状態や病気の種類によって適応・不適応がございますので、まずは主治医の先生にご相談ください。
去勢抵抗性前立腺がん細胞表面に発現しているPSMA(前立腺特異的膜抗原)に結合する放射性ルテチウム(ルテチウム-177)を用い、治療を行います。前立腺がんにPSMAが発現しているか確認できたら治療の適応となります。
治療は薬剤を注射したのちに治療専用病室に平均2日間滞在していただき、体内の放射能が基準値以下になったら退院となります。これを6週間おきに最大6回くり返すことでがんの進行を抑えます。
治療についてご質問、ご相談などあれば当院の泌尿器科にご相談ください。